5月16日
予想通り朝晩はかなり冷えて寒く、眠りが浅めとなってしまった。
途中、夜中に尿意を感じトイレに起きたのだが、何せトイレが遠く感じてしまう。
坂を駆け上がり、パークゴルフ場となっている場所を横切り、端のほうにあるトイレへと急ぐのだが、何とかギリギリ間に合った。
思えば2016年に四国のお遍路88箇所を歩いて回った際も、尿意には悩まされた。
普段生活しているとそうでもないのだが、歩き旅をはじめてしばらくすると尿意を感じやすくなってしまう。
理由はわからないが、
・1日30-40kmほど歩く事を毎日続けることによる体脂肪減少(10%前後になる)→胃下垂の悪化→膀胱を圧迫
・12-13kgの荷物を背負って毎日4-5万歩ほど歩く事によって胃下垂が悪化→膀胱を圧迫
などが、素人の自分が考え得る理由であろうか。
お遍路も今回の旅もそうであるが、空腹や睡魔よりも尿意が1番きつい。
普段、トイレに行きたい時に行ける環境がどれだけ恵まれたことなのかを改めて感じる。

そして再び眠った後、6時前に目覚めた。
雨が降りそうな予報ではあったが、幸いまだ降っていなかったので、写真だけ撮って早速テントを撤収。
昨日の夫妻は、キャンプを早めに切り上げることに昨晩決め、夜のうちにテントなどを全て撤収し、車中泊をしたとのことであった。
今日の雨予報が理由であろうか。
自分が歯磨きをしていると、夫妻は早速もう出発すると言うことで、お別れの挨拶をして見送った。

無料のキャンプ場であるのに、炊事場がきちんと整備されているのは凄い。

しかも昨日は気づかなかったが、コンセントまであるではないか。
先程の夫妻が、出発をする前に教えてくれた。
ありがたく、しばしの間スマホの充電をさせてもらってから出発しようと思った。
そうしているうちに、気づけば雨が降り始めた。
降る前にテントを撤収できてよかったなと思っていると、どんどん雨足が強くなっていくではないか。
みるみるうちに大雨になってきて、出発ができなくなってしまった。

とりあえずお腹がすいたので、風も吹く中、できるだけ雨に当たらない場所にて朝ごはんを食べることとした。
雨風が強めだと、雨に当たらなくてもやはり身体が冷えるのが早い。
ブルブル震えながら朝食をとる。
そしてやはり身体が寒い時はお腹の減りが強く、朝ご飯を食べた後もまだ空腹感を感じたので、予備として持ってきていた落花生やミックスナッツを食べる。
そうして何とか満足することができた。
雨が少し止んできたかなぁと思ったタイミングで出発しようと準備していると、数分後にはまた大雨になる、と言うのを何回か繰り返しながら2時間半ほどこの炊事場にいると、何とか雨が止んでくれたので出発。

雨がまだパラパラと降っているので、傘をさしながら歩く。
看板をよく見てみると、ここにあるのはパークゴルフ場ではなく、バードゴルフ場であった。
軽く調べてみると、ゴルフボールにバドミントンの羽根のようなものをつけ、それをゴルフクラブで打つスポーツであった。
世の中色々なスポーツがあるものだ。

そうして東に歩いていると、木綿街道と言う場所があるとの看板があり、こちら軽く見てからまた東へ行くこととした。

昔ながらの街並みが続く。



名前から察するに、昔は木綿業で栄えた場所なのであろう。とても味わいのある光景だ。

醤油屋さんであろうかこれまたとても味わいのある佇まいである。
そうして一通り木綿街道を見て歩き、また東へと足を進める。

この辺りでは有名な観光地のようであり、見ることができて良かった。

大雨ではないが、雨が一向に止む気配がなく、しばらくそのまま歩いて行く。
するとスーパーを発見したので、何が売られているのかを見るついでに食料を購入。

そしてそのまま再び歩いて行くと、今度は「だいず村」なるお豆腐屋さんを発見。
入ると、いろいろ美味しそうなお豆腐が売られており、その他にも寄せ豆腐、厚揚げ、がんも、豆腐コロッケ、厚い油揚げにネギ味噌を挟んだものなどが色々と売られており、どれも美味しそうであった。
この付近に住んでいたら色々と買いに来るんだろうな〜と感じさせる魅力溢れる商品の数々。
店内にはイートインスペースもあり、豆乳ソフトクリームや豆腐セット(豆腐、ご飯、味噌汁、漬物、豆乳)を店内で食べられるようにもなっていた。
まさに豆腐好きにとってのパラダイスである。
自分は厚揚げと豆腐コロッケを購入。
後でご飯の時間に食べることにした。
そうして再び歩いて行くと、写真を撮るのを忘れてしまったが食用品を取り扱っていそうな個人商店があったので、ふらりと立ち寄る。
納豆が売られており、半額のシールが貼られていたので買おうと思い手に取って見てみると賞味期限が5月12日であった。今日は5月16日のはずである。まぁいいかと、レジで店主に賞味期限が切れているが購入しても良いかと聞くと、タダで持っていっていいよと言う。
いえいえ申し訳ないのでお金を払いますと言うが、賞味期限の切れたものを売るわけにはいかないから、あげるよとの事。
お礼を良い、納豆はありがたくいただくこととした。
それだけでは申し訳ないので、他に売られていたサラダチキンなどを購入。
そしてお店を出ようとすると、いきなり大雨。
店主が言うには通り雨なのですぐに止むと言う。店内に少しの間、居させてさせていただくこととした。
見ると、店内には食料品だけではなく、アニメグッズも販売されているようである。
目についたのが、アニメキャラが描かれたかなり大きめな縦に長い抱き枕で、数もまあまあ多く売っていた。
アニメのグッズも売られているんですねと店主に言うと、お客さんから「これこれは扱っていないか」、「それそれを仕入れてくれないか」などと聞かれ、要望に添う形で商品を仕入れたりしているうちにこうなったと言う。話によるとまあまあ売れているようであった。
このような住宅街だとこういった需要もあるのだなぁと興味深かった。
そうして店主のお話などを聞いているうちに雨が小降りになってきたので、お礼を言って出発することとした。

雨が降ったりやんだりで、傘をさしたり畳んだりを繰り返しながら進む。

宍道湖(しんじこ)の自然館なるものがあるようだ。ゴビウス、とても強そうな名前である。ドラクエで仲間に出来たら心強そうだ。
そして看板左にあるキャラ、ゴビちゃん(名前は分からないので想像)がまた可愛い。

歩道がとにかく狭い、というか無いに等しい。傘をさしていては危なすぎるので、折り畳んでこの区間を少し早歩きで、何度も後ろを振り返りつつ早めに通り過ぎる。
やはりこういった道路を通る時は気を使う。雨の日などは特に。(濡れた路面で足を滑らせては大惨事になりかねないので)

見ると、折り畳み傘のベルクロ部分に植物のふわふわしたものが付いていた。かわいい。

そうして宍道湖を右手に見ながら、降ったりやんだりの雨の中を進んでいく。

風が強いので、今日の水は茶色く濁り気味である。

途中、歩道が工事中であったので線路を渡り、迂回をしながら進んでいく。

そして再び宍道湖沿いの道へと戻って来た。
松江フォーゲルパークなるものがあるとの看板を発見。

花と鳥のテーマパークと書いてある。マスコットキャラがハシビロコウである。珍しい鳥さんたちが沢山いるのであろう。
花が好きな人、鳥が好きな人のどちらも楽しめる施設とはまた珍しい。

目の前には松江フォーゲルパーク駅もあり、アクセスも便利である。
無人駅のようにも見えるが、この簡素な感じがまた味があってたまらない。

そうして何とか風も強い中頑張って歩いて行き、道の駅へと到着。
こちらでご飯休憩をとらせていただくこととした。

道の駅の駐車場には、この辺で見られる鳥の説明と像があった。


様々な鴨さん達が見られるようである。

宍道湖にて色々なマリンスポーツが楽しめるようである。

手ぶらでバーベキューも楽しめるレンタルサービスもあり、晴れた日などは楽しい時間が過ごせそうだ。
道の駅を一通り見て回った後、こちらでご飯を食べることとした。

途中で立ち寄ったスーパーで売られていたお刺身の盛り合わせ。醤油をもらってくるのを忘れたので納豆のタレで食べたが、量も思ったより多く鮮度も落ちておらず、大変美味しかった。
体が冷え切っており手もかじかんでいるが、ご飯が美味しく食べれて幸せを感じる。


豆腐コロッケもまた、豆腐のおいしさをしっかりと感じられ、また揚げてあるので旨味が増しておりとても美味しかった。
これは常連客の人がいつも買いそうな美味しさである。
厚揚げもジューシーでとても美味しく、やはりこちらのお店はクオリティーが高かった。

スーパーで売られていたルビーレッド色のキウイ。気になったので初めて食べてみる。
味としては、プラムを食べたときのような風味が若干感じられ、熟れていたからか酸味をあまり感じず、キウイが嫌いな人でもこれだと食べれるのではないかと感じる味で美味しかった。

ご飯を食べた後、こちらの道の駅を利用させていただいたので何か買おうと思い、2階のレストラン兼お土産屋さんスペースへと行く。
大山の牛乳を使ったあずきアイスの最中が売られていたので、食後のデザートとして購入。

道の駅を出て早速開けてみると、何とも可愛い牛さんが描かれていた。こう言った悪を全く感じられない純粋で素朴なデザインが大好きである。

アイス自体も美味しく、またアイスと小豆の配分が絶妙であり、これはきっとここまで来るのに何度も試行錯誤を重ねながらアイスの分量と小豆の分量を研究し、ベストな配分を決めたのだろうと感じた。
そうして食後のデザートも終え、身体も少し温まってきたので、疲れ気味ではあるが再び歩き出す。

風が強いが、雨が止んでいるのが幸いだ。


宍道湖の看板。

風が強いので波立っており、茶色く濁っている。

しばらく歩いていると街に出る。
イングリッシュガーデンと書かれた建物の横を通るが、とても広い敷地のようである。

トビであろうか、電線に止まっているがさすが体が大きい。

隣を見ると、歴史を感じる味わい深い橋がかかっている。

スズメさんが2羽、雨沿いに止まっている。
癒される瞬間。

相変わらず風は強い。湖であるが、確かにマリンスポーツが楽しめそうな雰囲気である。

とてもお洒落なご飯屋さんがあったので、写真をパシャリ。建物自体もそうであるが、植物の這わせ方などが計算されたものを感じる。素晴らしい。

そうして中心街へと入っていく。
途中、気になるお地蔵さんがあったが、風が強いため尿意がすごく、とにかくまずトイレに行かなければならないと感じ、先ほど歩きながら検索していて見つけた温泉にまず行くこととした。

今日はこちらの温泉で汗を流す。

料金を見ると、なんと400円!
街なかにあり、銭湯とは書いているが温泉であってこの価格は驚きである。
石鹸などは持参しているので、そこも問題ない。
早速料金を払い、脱衣所で服を脱ぐ。
鏡で身体を見てみると、かなり体脂肪が少なくなっており血管が浮き出ている。これもあって風に当たると寒さを感じやすくなっているのかもしれない。
そうしてお風呂場へ行くと、右手が洗い場になっており、左手の手前に温泉、その奥に日替わり風呂があり、今日はひのきのようであった。
早速頭と体を洗い、まず温泉に浸かる。
温度は低すぎることもなく、気持ちが良い。
日替わり風呂のほうも入ってみる。見ると、大きなひのきのブロックが浮かんでいる。
ブロックを持ち上げて匂いを嗅いでみるが、ヒノキのエキスが出きってしまっているのか、そこまで匂いは感じなかった。
だがお湯が気持ち良いことに変わりはなく、しばらく浸かって体を温めた。

そうして2日ぶりのお風呂を堪能した後、少しだけ休憩スペースで休もうとしたところ、なんとこちらの休憩スペースでは充電ができるではないか。
コンセントに蓋をして充電ができないようにしている温泉なども多く、この充電可能サービスは本当にありがたい。
休息も兼ねて30分ほど充電をさせていただいた後、出発することとした。

温泉から出ると外はもう真っ暗になっていたが、先ほど通り過ぎたお地蔵様の元へと戻る。
見ると、そのお地蔵様までの距離が書かれたものが等間隔で並んでいるではないか。

城下町だからであろうか、お殿様的なキャラが描かれている。

しまねっこの看板もある。

この看板もまた可愛い。

この辺では有名なお地蔵様のようである。
もう少しだ。

そうして到着。お湯かけ地蔵尊。

このお地蔵様の由来が書かれていた。
お地蔵様にお湯をかけながらお祈りをすると良いとの事で、自分もお地蔵様にお湯をかけながら、健康体でこの旅を続けていけることをお祈りする。
見ると、このお地蔵様の反対側で温泉が汲めるようになっており、大きいポリタンクをいくつか持ってきて温泉を入れているおじさんがいた。

そうしてお地蔵様との時間が持てたので、再び歩き出す。
看板のデザインがまた華があって可愛らしい。
そして今日はどこで寝ようかと調べながら歩いて行く。
なかなか良さげな場所が見つからないが、松江城が近くにあるのに気づき、夜ではあるが外から少し見て行くこととした。

松江城に到着。ライトアップされており、威厳のある佇まいである。

街のど真ん中に立地しているようである。

解説板があったが、もう夜も遅いので写真だけ撮ってそのまま進む。


改めて見るとたいそう立派である。

離れて見ても立派である。

堀尾吉晴像があった。
調べてみると、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の3人の天下人に仕えた人物との事であり、
これまた大変立派な方である。
そして松江城の周りを歩いた後、どこで寝るかもまだ決まってないまま雨の中を東へと歩き続ける。
途中、ラパンと言う自然食品店のようなお店があり、閉店時間が22時との事でまだ閉まるまで20分ほどあったので、少し早足で店内を見て回る。このお店は、こだわった商品がたくさん並べられており、色々と質の良さそうな商品がたくさんありテンションが上がる。
日中に寄ったお豆腐屋同様、もし付近に住んでいたら通いたくなるような魅力に溢れているお店だ。
とりあえず、明日用にバナナと美味しそうな厚揚げだけを購入し、再び東へと足を進める。
しかし、寝る場所が全く決まらない。以前寝る場所が決まらなく林の中で寝たが、とても怖い思いをしたのでもうそのような思いはしたくない。
だが何処かで横になって休みたい。靴も雨で濡れている。
考えた末、行き着いた結論がバリスタさん方式であった。
阿武町の公園で出会った台湾のバリスタさんが多目的トイレで寝ていたのを思い出し、自分も今晩だけそのスタイルを踏襲させていただくこととした。
探してみると、山の近くの公園でそれができそうな場所があり、ここから歩いてもそれほど遠くは無いので、そこへ向かうこととした。
そうして何とかその公園へ到着。街から少し外れているため人が来る気配はなく、これだと早朝まで多目的トイレを利用してもそこまで迷惑はかからないと勝手に想像。
テント一式からグランドシートを取り出し、それを敷いてその上に寝袋で寝ることを考えた。
比較的新しく綺麗なトイレではあるが、一応アルコールのウェットティッシュで床一面をしっかりと拭く。
そして、グランドシートを含めたテント一式の持ち主であるパートナーに、多目的トイレにグランドシートを敷いて寝てもいいかと聞き、床をしっかりとウェットティッシュで拭きましたと伝えると、何とか許可をもらえた。
早速、グランドシートを敷いてその上に寝袋で寝る。床が固いが問題なく寝れそうである。
この空間はセンサーライトなので、少しでも動くと電気がつく。
20-30秒ほどでまた消えるが、明るいと眠りが妨げられてしまうので寝返りも5秒くらいかけてゆっくりと行う。
センサーライトとの闘いを繰り広げながら寝る。
お昼に出発し寒くはあったが、なかなか長く充実した1日であった。
