歩き1人旅

歩き旅〜九州編〜 4/6

4月6日

朝起きてこちらの水場で歯磨きをしていると、昨日の猫ちゃんが水場の向かいの建物の横の木からおはようと声をかけてくれた。近寄って喉がゴロゴロしているので、昨日の鯵がマタタビ並の効果があるのであろうと思った。しばらく撫で撫でしながら歯磨きをする至高のひととき。

テントの設営の際もこの隅から見守ってくれていた。パートナーに写真を見せると「ノラの顔してるね〜」との事だった。

昨日の疲れか睡眠時間は長かったので、起きた時には東屋で寝ていた人はもう出発していた。奥に見えるのがトイレであり、とても新しくて綺麗で夜もセンサーライトがつく仕様であった。素晴らしすぎる。

早速テントや重い荷物を置いたまま軽いリュックで佐多岬を目指す。片道6.5キロほどの道のりだ。

この辺りは風が強いのだろうと想像する。

この左側の先端が佐多岬だ。既に良い景色である。

車道にまで飛び出ているワイルドな植物。

野生のお猿さんがいると言う事だ。さすが九州。「エサ」を与えないでください。と言う表現に少し違和感は感じるが。愛玩動物や飼育動物に対しての言葉のような気がする。「食べ物」を与えないでくださいの方が自分的にはしっくりくる。

展望広場に到達。展望台はここからまだ歩く。

雨と言うか風の方が強い中、歩いていくと展望台が見えてきた。

展望台への道の途中、「御崎神社」があった。この植物の荘厳さに驚く。神社にて参拝したのち、再び展望台を目指す。

頑張って歩いて行くと、展望台に到達。雨の中でも意外に観光客が多かった。

本土最南端に来たのだと感慨深いものを感じる。

展望台の最上部では風が強すぎるため折り畳み傘もさしていられないほどであり、とりあえずパシャパシャ写真を撮って早めに撤退。

展望台の下部は展望室や説明書きが貼られており、休憩できるスペースではあったが、野営場まで戻ることとした。

とりあえず展望広場へと戻る。

植物はやはり偉大であると感じる。

展望広場を過ぎ、野営場を目指す。ところどころ道端に石が落ちており、落石が頻繁にあるのかな〜と思ったら

ガタンッ!と言う音が前から聞こえ、顔を上げてみると目の前(10メートルほど離れてはいたが)に落石がありちょうど道路をゴロゴロと横断しているところだった。思わず「マジかっ!」と声が出てしまう。
近づいて持ち上げてみるが、小さい割に、なかなかの重さであった。道端へ移動させた。落石が身近にあると言うのを実感した。

そうして歩いているうちに前に何か動物がいることに気づき、お猿さんだとわかる。普通にいた。

また歩いていると、着ていた薄手のパーカーのフード部分へ飛んできたような気がした。とりあえず首に巻いていたタオルで払ってみる。するとパクチーの香りが漂って来てカメムシであると確信する。
パーカーを脱いで見てみると、フードの奥の方にやはりいた。地面に下ろす。この後しばらくはパクチーの香りを嗅ぎながらの歩行となった。

なんとか雨の中、野営場まで戻って来た。テントを撤収するが、乾かすのに時間がかかった。風が吹いていてくれて助かったが。

そうして荷物をまとめて野営場に心の中でお礼を言い、猫ちゃんにも頑張ってねと心の中で言って(この時はいなかった)再び昨日来た30キロ弱の道を戻る事とした。

宗谷岬まで2,700キロ。1日30キロ歩いても3ヶ月。徒歩では途方もない距離に思える。

緑の木々の中に椰子の木が生えているのが映えている。

植物の知識は皆無であるが、色々と面白い。

上の方に岩が剥き出しになっている箇所が見えた。きっとロッククライマーなら気になるのであろう。

トンネルの入り口の左上に何かが書かれているようだが、恥ずかしがり屋のようだ。

トンネルの反対側にはお花が描かれていた。きっとさっきのもお花なのであろう。

鳥さんたちが電線の上でダンスを踊っていた。微笑ましい。

観光名所であろう滝の看板があった。しかし遠いのでパスする事とした。

そうして雨の中昨日来た道を歩いていると、「乗って行きますか?」と声をかけて下さった方がいた。見た目は、旅館をテキパキと上手く切り盛りしていそうな女将さん的な女性で、昨日自分が寄った最南端の食料補給地のスーパーに用事があるとの事で、有り難く車に乗せてもらう事にした。
自分が感じる北海道と鹿児島の違いを話したりしながらスーパーに着いたが、そのまま隣のトンネル(2キロ)の先まで乗せて行ってくれてとても有り難かった。

降りる時に改めてお礼を伝え、また歩き出す。人の優しさに触れるととても幸せな気持ちになる。雨ではあるが心は暖かかった。

時間にして1時間ほど(4-5キロ)一気に進めたので、佐多岬訪問に予定よりも時間がかかっていた為、かなり助かった。そしてまた頑張ってしばらく歩いていると、「何処まで行くんですか?」と声をかけていただいた。これには驚いた。

見ると運転手の女性と助手席にはその母親がおり、雨の中歩いているところを見て声をかけてくれたのだそうだ。本当に有難い。「ねじめ温泉 ねっぴー館までです。」と言うと乗せてくれる事になった。娘さんの姪っ子の誕生日を祝った帰りだと言う。話し方などがとても愛嬌のある女性と、面白そうなお話しをしそうな優しそうな母親のお2人と一緒にこれまた北海道と鹿児島の違いなどについてお話しをしながら温泉まで送っていただく。楽しい時間であった。北海道では熊が出るとのイメージが強いとの事であった。

お2人に改めてお礼を言い、温泉に入る。
ここの温泉は400円しない入浴料なのにとても広くて驚いた。サウナや広めの水風呂もあり、なんか上から赤い光を当ててそれにあたるサウナのようなものもあった。水風呂の向かいには、「スーパーマイナスイオン浴」ができるお風呂もあり、看板には「このお湯はスーパーマイナスイオン温泉です。そう言うお風呂です。ゆっくりとお入りください。」のような感じで書かれていて、この自信が凄いと思った。

露天風呂もあり、なかなか気持ちが良くてしばらく入っていた。ふと上腕をみてみるとオレンジ色で一瞬「??」となった。泉質であろうか。よく見ると無数の小さなオレンジ色の物質が温泉の中で漂っている。腕をお湯から上げて擦ってみるとオレンジ色の液体が滴り、皮膚から色が落ちる。また腕をお湯につけると2-3分で色が着く。正確には腕の毛にその成分が付着していく。すね毛などの黒い毛には付着してもオレンジ色が分からないため見た目には変化が分からないが、腕毛などの色の薄い毛は変化が良く分かる。
とても面白い経験であった。

ねっぴー館でしっかりと温まり、泊まれる場所まで歩く事とした。予定では近くの公園(昨日一瞬みた時には東屋があったので、そこで寝れると思った)に泊まろうと計画していた。
今日は土曜日なので、昨日のうちに役場に電話をしてこの公園でテントを張っても良いか聞いてみた。返答としては、「役場としては公式にはテントの設営はできないとお答えさせていただきます。」と少し申し訳なさそうな言い方であった為、テントを張らずに東屋の下で寝袋で寝るのはギリギリオッケーだろうと自分は勝手に捻くれた解釈をしていた。
だが実施に公園を見てみると雨で東屋の下も濡れており、これは寝られないと判断した。

グーグルマップにて確認し、無料のキャンプ場がここから8キロ程のところにあると判明。こちらに行く事にした。

雨で靴がべしょべしょになったので、キャンプ場で主に履こうと思っていた折り畳みクロックスを履いて歩く。意外に歩き易い。

鹿児島はPayPayではなく「Payどん」なるものがあるのか〜と感心する。

旗を見てピンと来る。トンネルに描かれていたのはこのキャラか!

そうこう歩いているうちに暗くなり、看板を見てもう少しで目指すキャンプ場だと確認。もう少しだと自分を励ます。
しかし今日は2組の方々に乗せてもらって2時間ちょっと分の歩く時間を短縮させて貰ったからこそ、ここまで歩けた。もし普通に歩いていたら何処で寝る事になっていたのだろうと思うと、本当に助けられた思いがした。

キャンプ場の向かいの道の駅に着く。トイレを使わせれいただき、キャンプ場へと向かう。

ついに到着。ここも無料キャンプ場(夏は有料)だと言うのでびっくり。普通にトイレや水場も使える。今日は既に2名自転車旅の人たちがテントを張っており、1人は東屋の下、もう1人は水場で泊まっており、雨なのでそりゃあ屋根の下で寝るよな〜と思い自分は芝の上でテントを張る。
少しゆっくりして明日の予定を立ててから寝る。
今日は雨ではあったが最南端に到達し、人の優しさに触れまくり、温泉にもしっかりと入って心も身体も暖まった、そんな充実した気持ちで満たされた一日であった。

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