歩き1人旅

歩き旅〜萩往還編〜 5/3

5月3日

起きたら5時過ぎであった。歯磨きなどをして荷物をまとめ、出発の準備をした。
そうして湯田温泉駅を目指して歩いて行く。

湯田温泉に到着。
歩き旅を一旦中断した湯田温泉駅までもう少しである。

ようやく湯田温泉駅に到着。巨大な白狐さんに再会。丸4日ぶりだが懐かしい。
そしてお腹がかなり空いてきたので、スーパーを目指して歩く。

スーパーにはきれいなイートインスペースがあり、買ったものを早速いただく。
なま揚げが美味しい。
そして自分は梅干しが大好きなのだなと改めて感じる。
できるだけ人工甘味料の入っていないものを選びたいが、こと梅干しに関してはなかなか少ないのが現実だ。

このパプリカ、一口かじってみて大変驚いた。甘みがかなり強くてジューシーである。今まで食べたパプリカの中で断トツでおいしかった。

ミックスナッツと黒にんにくも、食後のデザートとしていただく。
黒にんにくさんの甘みと、ミックスナッツさんのコクが合わさって、口の中でお互いを褒め讃える二重奏を奏でる。
とても美味しく、至福のひとときである。

携行食としてアーモンドを買ったつもりが、お店を出るとすぐに開けて少し食べてしまった。これまた美味しい。

引き続きマップや目印などを見ながら、萩往還を進んでいく。

南国風の植物、何度見てもやはり素晴らしい。

このような道の花壇のブロックにまで道標があるのには驚いた。

和菓子屋さんの前を通ると、「生ういろう」と書いた紙が貼ってあり、一旦通り過ぎたが気になって引き返して買ってみた。
店主の女性に歩き旅をしているのかと聞かれたので、九州から歩いていると言うと、頑張ってねと言ってくれ、とても心が温かくなった。

早速生ういろうを食べてみる。
モチモチとした食感で味が薄めであると感じたが、噛んでいく度に小豆の美味しさが口の中に広がっていき、唾液のアミラーゼによりでんぷんが糖に分解されてだんだんと甘く感じるため、これは奥深い味わいだと感じた。
食べた1口目からガツンと甘みが来るお菓子とは違い、とても上品な菓子であった。和菓子の魅力に少しだけ触れることができた瞬間であった。

そうしてアーケード街を通って行く。
萩往還が実際にこの道のりだったのかはわからないが、このように旅行者に商店街を通ってもらうことにより活性化に役立てる事は、大変素晴らしい取り組みだと感じた。

コストコの再販店(と呼ぶのであろうか)があった。
利用者からすると、コストコまで行く必要がなく、また少量からコストコ商品を購入可能なので、大変便利なお店だと感じた。

色々な牡蠣料理が食べ放題のお店があった。
牡蠣が好物の自分としてはとても気になったが、引き続き足を進める。

ストリートピアノが置いてあった。
たまにイベントなどもするのであろうか。
これも商店街の活性化に一役買っているのであろう。

萩往還について色々と情報をいただける案内所があった。
中にはボランティアと思われる年配の方々が数人おり、ここまで萩往還の素晴らしさを広めようとしているのには感心させられる。

いろいろと歴史を知ることができる看板や施設が豊富にあり、常に何かしらの情報を得ながら旅ができる。

神社があったので参拝をさせていただいた。
神社で感じる風は本当にいつも気持ちが良い。

地下道を通って行く。その通路にまで萩往還の各スポットの絵が描かれている。

昔はこの辺りで蛍がたくさん見られたのであろう。今でもきれいな水が流れている。

この辺りからいよいよ山道に入って行く。

この辺りを歩いていると、純日本的な家屋から派手めなテレビゲームの音が聞こえてきた。和洋折衷ならぬ古今折衷といったところであろうか。これはこれで新しい感覚である。

段々と山の中に入っていき、空気が清々しいものになっていく。気持ちが良い。

錦鶏湖(ダム湖)があり、休憩用のベンチが設置してあった。
少し座って休みたくはあったが、尿意が強くなってきたため、あまり長くは休めなかった。

膀胱をあまり刺激しないように、写真を撮りながら景色を楽しむ。

登山道があるようだ。自分は登山の経験がほとんどないが、山の中を歩く楽しさは少しずつわかってきたような気がする。

引き続き歩いて行くと、錦鶏の滝と書いた看板があった。
トイレに行きたかったが、せっかくの機会なのでこちらの滝に寄る事にした。

案内に従い、滝の入り口へと歩いて行く。

山道に入り、ひんやりとした空気となる。
少し歩いて行くと、小学生位の男の子を連れたご夫婦とすれ違い、挨拶をする。
この滝を見に来る人がいるのだなぁ〜と滝に対する期待が膨らむ。

雄滝と雌滝への道が分かれており、まず右の雌滝へと行くことにした。

なかなか風流な光景である。
昔の人々も、こういった景色を見て癒されたのであろうか。
水分の補給スポットであるとともに、休憩スポットにもなり、滝と言うのは昔の峠越えの歩き旅において大変重要な場所であったのではないだろうか。
少しの間この雌滝を鑑賞してから、雄滝を目指す事とした。

こちらの雄滝は落差があり、見ごたえが凄い。
お弁当と本を持ってくれば、半日ぐらい過ごせそうな癒しスポットである。

持っていた空のペットボトルに、滝の水を汲んでみた。
ほのかなほうじ茶の風味が感じられ、舌触りも素晴らしく、とてもおいしい水である。

そうしてしっかりと滝を満喫した後、元来た道を引き返して行く。
すると、足元に何かニョロニョロっとしたものがあり、それが蛇だと気づいた瞬間、少し驚いた。

そうしてやっと、この萩往還のメインイベントである石畳ロードへと到着。

見ると、ご自由にお使いくださいと杖が置かれているではないか。配慮がすごい。

一歩一歩、石畳を歩いて行く。まさに歴史の道を歩いていると実感ができ、感無量である。

石の大きさが少し小さくなり、道も少しだけゴツゴツとしたものになって来た。

雨水などが通る溝であろうか。しっかりと考えて作られている。

段々と山道に入って行く。
ここを通った昔の人々の気持ちなどを想像しながら、足を進めて行く。

こちらにも、雨水などが通る溝があった。さすがである。

竹林へと入っていく。そのまま歩いて行くと、向こうから来た女性とすれ違い、挨拶をする。
今まで萩往還を歩く人と出会わなかったが、この辺りはやはり山道でもあり石畳もある歴史の道なので、歩く人がいるのは当然であろう。

筍子が折られいるのがあちこちにあった。こうしないと、どんどん成長していくのであろう。

しかし太い。

あっちこっちから生えて来ている。
凄まじい生命力である。

ゴツゴツした感じの石畳になってきた。

そして引き続き山道を歩いて行く。

落ち葉ロードを歩いて行く。
九州を歩いていた時以来の山を歩いている感覚。上り坂は大変だが、やはり気持ちが良い。

そうして茶屋跡に到着。
ここにはトイレがあり、これは本当にありがたかった。
感謝の気持ちを込めて放尿させていただいた。
観光客と思われる年配の男女4人がこの茶屋跡の写真などを撮っていた。
リュックなどの荷物を持っていなかったため、近くに駐車場があるのであろう。

当時この地にあった参勤交代当時の休憩所を模した建物が幾つもある。
見てみると、参勤交代の各参加者の身分により休憩所が分かれている。とても興味深い。

籠を置く場所もある。

しっかりとした造りになっている。

広い土地に幾つもの休憩場所があり、大名行列に参加する沢山の人々が一同に休憩をとれるようになっている。

そうしてしばし茶屋跡を満喫した後、引き続き北上する事とした。
防府市から萩市までの道のりも、半分ちょっとほど来たようだ。

引き続き峠を上って行く。天気に恵まれているのが本当に有難い。これが雨であったら、さぞかし歩くのが難儀であろう。

一里塚の跡があった。
昔ここを通った人たちは、このような目印には大いに助けられた事であろう。

「一貫石」
昔、お伊勢参りをしていた旅人が疲れてこの地にて休憩を取った際、一貫文を入れた財布をここに置いて忘れて行ってしまい、途中で気づいた際には戻ってくるのが億劫で、お伊勢参りが終わった後でこの地に戻ってきたら、なんと一貫文がそのまま残っていたと言う逸話のある場所だそうだ。
面白いお話しである。

引き続き、綺麗な空気を吸いながらひたすら山道を進んで行く。

可愛いキノコが生えていた。
自分はキノコの知識は皆無であるので、これが食べられるものであるのかもよく分からない。

久々に見る落石注意の看板。
九州では、大変小さいものではあるが2度自分のすぐそばで落石があったので、落石と言うのは本当にいつ起こるかわからないものである。

「キンチヂミの清水」
今はもう枯れてしまっているが、昔はここから大変冷たい清水が湧出ていたようである。
飲むと縮み上がるほど冷たいのでこの名前がついたと書いてあるが、おそらく男性に備わっている袋のようなものが縮み上がるくらい冷たいと言う事であろう。

ふと足元を見ると、可愛い虫さんがいた。

引き続き、ハイキングのような気分で進んでいく。
萩往還と書かれた目印が至るところにあるので、まず迷うことがない。

クマ注意の看板。今までは九州を歩いていたので、熊に気をつける必要は全くなかったが、この看板を見ると改めてここは九州ではないと感じる。

そうして山道を上がったり下りたりしていく。

山頂まで90分の登山コースがあったが、自分は引き萩往還を歩いて行く。

道路を渡り、引き続き山道を歩いて行く。
次の目的地までの距離が書かれた目印があり、大変親切なシステムである。

国境の碑があった。こうやって峠を越えることによって、町から町へと移動する。旅人気分を全開にしてくれる道のりである。

クマに注意の看板。やはり時たま熊が出るのであろうか。
ちょっと怖くなってきたので、Spotifyでお気に入りの音楽を大きい音量でかけながら歩いて行く。熊避け効果があるのかどうか全く分からないが。
熊鈴は旅行当初は持ってきていたが、九州には熊がいないので必要のないことがわかり、荷物を少しでも軽くするためにお土産と一緒に北海道へと送ってしまった。

草に覆われた道。先ほどもあったが、奥は異世界にでも通じていそうである。
熊というか、くまのプーさんでも出てきそうな雰囲気である。

しばらく歩くと道路に出てきた。
矢印が差し示す感じだと、道路を渡った向こう側、ガードレールの横からまた山道に入っていきそうな雰囲気である。

だが、このガードレールの横はどう見ても人が入って行った形跡がない。
少し立ち止まって考えたがこれはおかしいと思い、道路を下って行く事にした。

この道で合っているのかが全くわからないが、とりあえず歩いて行く。

「吉田松陰先生 史跡小公園」と書いてあり、休憩用の椅子やテーブルがある。

吉田松陰がこの地で休憩を取った際に読んだ漢詩が彫られていた。
自分もここで休憩を取ろうかと思ったが、この道で合っているのかがよくわからないのでそのまま進むこととした。

この道で合っていた。よかった。
案内図や矢印板を見て落ち着く。正規ルートはこの道路を下るものであった。
これは寒い冬に飲むココア並みにほっとさせてくれた。

引き続き、道路を下って行く。

逆修石(ぎゃくしいし)と言う、何やら文字が掘られた石があった。
「逆修石」
宇多川備後守の行ないについて記した説明板によると、備後守は数百日間、人力を尽くして鉱山を掘ったが得られたものはなく、あきらめて防府まで帰って宿をとった。そしてその夜に太陽が懐に入る夢を見たため、急いで一の坂にひき返して鉱山を掘ったところ、たくさんの銀が出てきた。
とても興味深いお話しである。

見づらいが、写真の真ん中らへんに写っているのはトンボである。
赤い羽に水色の身体、とても珍しいと思い写真を撮り、少しの間眺めていた。

一里塚を通り過ぎ、そのまま歩いて行く。

目印が各所にあり、迷うことなく進んでいける。

休憩所に到着。その横には何やら中世ヨーロッパの甲冑の兜のような形のものがあり、見ると石風呂と書いてある。
説明書きを読むと、この中で石を焼き、その上に海草を敷き、その海草の上に着物を着たまま座ると言う入浴法であり、とても興味深い。
アロマロウリュの先駆けのようなものであろうか。

入り口は思ったよりも狭いが、中を見ると石を焼く場所があり、なかなか高温になりそうな造りになっている。

休憩所の方は、手前がトイレになっており奥が椅子やテーブルのある休憩スペースとなっている。
このような大層立派な休憩施設が峠の中腹あるのは大変有難い。

休憩スペース。
とてもしっかりした造りであり、かつ綺麗に整備されている。
トイレまであるのは親切過ぎるくらいの有り難さである。

少しの間休息をとらせて貰った後、出発する事とした。
すると軽登山くらいの格好をした男性3人組が向かいからやって来て、挨拶を交わしてすれ違った。
本格的に萩往還を歩く人たちに出会ったのは初めてではないか。
この道のりを楽しんでいる人が自分以外にもいて、何となくこの素晴らしさを共有できたような気になった。

そうして引き続き山道を歩いて行く。

道路に出てきた。あとは道路を下って町に行く感じとなる。

この、山のすぐ横を川が流れる感じが非常に良い。
天気と景色が良いと、それだけで幸せな気分となる。

あと2キロで道の駅あさひに着く。
ようやく町まで下りてくる事ができた。

招き猫が座っているベンチがあった。
なんか縁起が良さそうである。
20秒ほど座らせていただき、少し腰を楽にする事ができた。

そうして佐々並地区までやって来た。
町が見えると、食料と水が手に入れられると言う期待からかホッとする。

足に疲労が溜まってきてはいたが、神社があったので石段を登って参拝させていただいた。

佐々並地の歴史的建造物群保存地区に入る。
確かに歴史を感じる街並みが眼前に広がっている。

どの建物も昔を感じさせるものであり、味があって素晴らしい。

佐々並の宿場町時代の地図があった。
昔の人々の生活を感じ取る事ができ、この地図を見ているだけで何故かノスタルジックな気持ちとなる。

そうして道の駅あさひに到着。
この道の駅は、唐揚げの専門店とコンビニのポプラが併設してあり、自分が行った時間はもう唐揚げのお店は閉まっていた。
ポプラ側にて、晩ご飯として何か食べられそうな物を探す。

山口県産大豆を使ったきな粉が売られていたので、気になり購入。
今日は山の中で寝ることになりそうである。ここから先、飲み水を得られるのかも分からないので、ここの自動販売機にて充分な量の飲み物を購入。

引き続き、山の中に入っていく。
日も暮れ始めてきた。

ふと上を見ると、カラスが二羽。つがいであろうか、くちばしを重ねてキスのような行動をとっていた。
人間から見ると、とても仲睦まじいように見える。

峠の入り口に大きく「萩往還」。

日が暮れてきたのもあり、先が暗くてちょっと怖い感じがするが、寝られそうな場所まで先を急ぐ。

木を伝って植物が生えている。いろいろな植物があるものだ。

草が茂っている道に出た。奥は何やら異世界にでもつながっていそうな雰囲気がある。

引き続き、山道を歩いて行く。

そして休憩所に到着。
今日はこちらで寝かせてもらうことにした。
見るとトイレもあり、お水が出る蛇口もあるではないか。これは本当にありがたい。
萩往還を守る自治体や有志のボランティアの方々、どうもありがとうございます。

雨予報ではないが、こちらにテントを張って寝かせていただく事とした(マナー違反でしたらすみません、、)。

本日の晩ご飯は、リュックに入っていた。キウイとアーモンドと梅干し、そして先程の道の駅で購入したきな粉とこんにゃくである。
変な組み合わせではあるが、お腹が空いているときはとにかく何でもおいしい。
今日もおいしいご飯を食べることができ、とても幸せである。

そうして晩御飯を美味しくいただいた後、外を見るともう真っ暗であった。
寝袋に入りしばし横になり、身体を休める。
充実感に満ちた気持ちで、疲労と満腹感によって少しウトウトと心地よい眠りにつけそうな感覚にもなり、幸福感に包まれる。
そうしてしばらく身体を休めた後、眠りに就いた。

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