4月27日
朝方に少し雨が降ったようではあるが、起きた時には止んでいたのでテントがあまり濡れておらず助かった。
意外に足の疲れが残ってはいるが、とりあえず起きて歯磨きなどをしていると、いきなり強い雨が降って来てしまった。
これはまずいと慌てて荷物やテントを水場まで持って来る。屋根がある水場で良かった。
とりあえずテントやグランドシートを30分以上バサバサとしてみるが、何せ山の中なので霧雨のような感じの湿度であり、完全には乾かない。
乾かすのは諦めて、テント一式をビニール袋に入れて出発の準備をする事とした。

昨日は気づかなかったが、公園の案内図があった。なかなか広い公園である。

山の中の神殿にでも続いて行きそうな階段である。

今日は朝から(この旅とは直接関係ない理由で)落ち込む事があり、この旅で初めて暗い気分になってしまった。
おまけに今日は足裏の皮も痛みが強く、歩く事にかなり消極的な気分になってしまった。
とりあえず総合公園を後にして山を下る事としたが、落ち込んでいる事もあり足取りが重たい。
そうして、とぼとぼ歩いていると、九州にて球磨川沿いを歩いている時に出会ったHさんから電話があった。
何処まで歩いているか、元気で歩いているか、と気にしてくれており、自分の近況を話した後でHさんの近況を聞いたりして10分弱くらいお話しをした。
話し終えた後で、この電話によってかなり元気が出た自分がいる事に気づいた。
前回Hさんから電話をいただいた時(日本一の石段を登り降りし、20キロほど歩いてヘトヘトの状態で、更にまだ20キロ歩かねばならず、気合いが必要だった時)もそうだが、本当に予想外の有難いタイミングでの電話によって元気を貰え、感謝に尽きない。
そうして歩く元気を貰い、今日は山口県の観光名所である「秋芳洞」と「秋吉台」を目指して歩く。
とりあえずグーグルさんの指し示す通りに歩いて行くと、山道に案内された。
昨日は舗装された道を歩いて山の上まで来たが、今日は山道を下って行く。
途中、お腹が空いて来たので、朝ごはんとして落花生をポリポリしながら山を降りて行く。



倒木や雨水の通り道などがあり、登山をしている気分となる。

丸〜いキノコや、

アポロのようなキノコがあり、面白い。

たけのこエリアがあった。このたけのこであるが、凄まじい成長速度なのであろう。ちょっと地面から出ているものが翌日にはぐんぐん伸びている。
植物の生命力は驚くべきものである。
そうして山を降り、舗装路をしばらく歩いていると、足裏の痛みがどんどん強くなって行き、しまいには普通に歩けなくなってしまった。
どれだけ普通に歩こうとしても、若干足を引きずるような歩行になってしまい、速度も遅くなってしまう。
とりあえず頑張って秋芳洞を目指す。
だが全然速度が上がらず、強い痛みにより時折り数十秒止まらざるを得ないが、痛みに耐えながらひたすら歩いて行く。
すると道路の反対側から「おーい!」と声がかかる。
見てみると、60代位の男性が車を降りてこちらに呼びかけてくれている。
「何処まで行くの〜?」と聞いてきてくれたので、「秋芳洞でーす!」と言うと、なんと「乗っていきな〜!」と言ってくれた!
九州旅行の前半でドライバーさんに声をかけていただいてからは、パトカーに捕まった以外は全く声をかけてもらう事はなかったのであるが、ここに来てなんと有難いタイミングで声をかけてもらえたのであろう。
本当に有り難すぎる、、、
そうして反対車線へと渡り、有り難く車に乗せていただいた。
助手席に奥さんがおり、聞いてみると2人で秋吉台にてボランティアで観光客を案内しているとの事であった。
2人とも昔は全国を車中泊で周ったりもしており、北海道にも旅行に行ったとの事であり、旅の経験が豊富な夫妻であった。
そうして色々な旅の話しを聞かせてもらっていると、秋芳洞の入り口近くへと到着したので、改めてお礼を伝えて降りる。
するとなんと、奥さんが手作りで作っていると言う扇子をプレゼントしてくれたではないか!

秋吉台での山焼きの光景をプリントした扇子である。
こんな貴重なものを貰ってしまって良いのであろうか。
大変有り難く、重ね重ねお礼を伝え、秋芳洞へと向かう事とした。

右手に見える秋芳洞の入り口の看板。
ここを入って行くと、道の両側にお土産屋さんが並ぶ通りに出る。


もの凄い種類のソフトクリームを売っているお店があった。

これだけ多いと、何回も来て楽しみたくなるだろう。ソフトクリーム好きには堪らないスポットである。

そうして秋芳洞の入り口へと到着。
足裏がかなり痛いが、なんとか頑張って歩けそうだ。

そうして球泉洞に続き、人生で2つ目の鍾乳洞訪問である。
足は辛いが、ワクワク気分全開である。


鍾乳洞までの道を歩いて行く。
ワクワクが止まらない。

ついに来た!入り口が大きい!
早速、中に入ってみる。

広さが凄い!
球泉洞はここまでの横幅はなかったので、全く趣の違う鍾乳洞である。

振り返って入り口を見ると、これまた下の池(?)とも相まって良い光景である。


なんせ広さが凄い鍾乳洞である。


面白い形の鍾乳石もある。

「洞内富士」、これまた迫力が凄い。

ツルツルの鍾乳石、名前は「大松茸」。


幅だけでなく高さも凄い。
探検気分にさせてくれる鍾乳洞である。
そうして歩いていると、だんだんと足の痛みが強くなって来た。
リュックを預けられる場所があるか、入場券売り場で聞けば良かった、、、
とりあえず足を引きずる感じで歩いて行くが、とにかく感動しまくりの鍾乳洞である。
痛みを堪えてでも、前へと進みたくなる魅力がある。

終始、迫力が凄い景色が続く。

スマホをいじっていたら明るく撮れた。
とにかく大きい鍾乳洞だ。


圧巻の景色である。

足の痛みが酷いが、引き続き足を引きずって歩きながら見学を続ける。
登山にでも行くかのような重そうなリュックを背負い、足を引きずりながら歩く人をこの日ここで見かけたら、それは私です。

ここで2箇所に別れる道となった。
右に進んで行きエレベーターで秋吉台へと向かうのと、このまま奥まで鍾乳洞を見に行く選択肢だ。
自分はとりあえず奥まで行く事とした。

本当に様々な鍾乳石がある。

少し狭くなっている箇所があったが、これまた格好いい。


高さがあり、迫力満点の洞窟が続く。


どれもとても面白い形だ。
3人組の男子高校生っぽいグループの1人が、この巌窟王の看板を見て「King of The Curve」と言っていた。惜しいっ!


そうして鍾乳洞の奥まで見終えると、先ほどの分岐点まで戻り、エレベーターへの道を進み、それに乗って上まであがった。
そうして出口を出て、舗装路を歩いて上がって行くと秋吉台に到着。



見事なカルストである。
この、石灰岩の上に植物が生い茂っている様子が、何となく「世界が崩壊した後に緑が地上を覆っている」ような感じに思え、異世界感が凄い光景だ。
そうしてしばらくカルスト台地を満喫した後で、先ほど秋芳洞まで車で乗せて行ってくれた夫妻のお話しを思い出した。
自分が車から降りる際に、「秋吉台の近くにあるハンバーガー屋さんに自分たちは良く行くんだけど、おすすめだよ!」と言ってくれていたので、そのお店を探す事とした。
秋吉台に案内ボランティアのおじさんがいたので、この付近にハンバーガー屋さんはないかと聞いてみた。
すると、秋吉台の展望台の裏手にある駐車場の近くにご飯屋さんがあるので、そこではないかとの事であった。
そしてそのままおじさんがお話しをしたそうであったので聞いて行くと、山口市にはパン屋さんが沢山あるとの事で、最近は美味しいおにぎり屋さんも出てきたそうである。
ハンバーガー→パン→おにぎり と言う話しの流れであった。なかなか面白い。
そうしてお話を聞いた後でお礼を言い、秋吉台の駐車場まで降りてみた。
すると、


「HITONAMI local motion ヒトナミ ローカルモーション」と言うホットドック屋さんがあった。
ここかな〜と思い、入店してみる。
レジのお姉さんに、「秋吉台で案内ボランティアをされているご夫妻が、この付近のハンバーガー屋さんの常連で、そこをおすすめされたのですが、おそらくこのお店ですよね?」と聞いてみた。
すると、この付近にはハンバーガー屋さんはないとの事で、このお店で確定だと思った。
なので、美味しそうなメニューを注文した。
待っている間に店内を見てみると、木の感じが全面にでている暖かい雰囲気で、かつアメリカンな装飾で飾られており、心地よい音楽もかかっていてお洒落なお店であった。
カナダにいた時にお馴染みであったドリンク「ルートビア」があり、それも興味深かった。

そうしていると、注文したホットドックを持ってきてくれた。
頬張ってみると大変美味しい!
熱々でジューシーなソーセージ、それに絶妙に良く合うケチャップ系のソース、そして表面が少しパリッとしたパンもまた程よい感じの食感である。
美味し〜い!と思って食べていると、あっという間に食べ終えてしまった。
そうしてお姉さんと店主(旦那さん)にお礼を言って行こうとすると、店主が何処から来たのか、と聞いてきてくれた。
そうして少しの間お話しをし、その後「良い旅を!」と言って送り出してくれたので、改めてお礼を行って出発しようと出口まで行くと、それまで座っていた常連さんが立ち上がって「今日は何処でキャンプをするんだい?」と聞いてきてくれた。
その常連さんはなんと今まで様々な場所でソロキャンプをしており、それは正に達人と言えるほどのものであった(これ以降、自分の中でこの常連さんを「テント泊の達人さん」と呼ぶ)。
そのテント泊の達人さんに、おすすめテント泊スポットを幾つか教えていただき、また達人さんが今までソロキャンプをした時の写真も見せていただき、それは凄いものであった。
絶景が目の前にあるキャンプ地、ぱっと見リゾート地を思わせるような佇まいのセレブ感のあるキャンプ地、冬のソロキャンプ等々、それはもうソロキャンを知り尽くしている人の写真の数々であった。
そうして達人さんに今日泊まれる場所として、道の駅みとうをおすすめしていただいた。
ここは隣に公園が併設されており、そこならテントを張っても大丈夫だろうとの事であった。
改めてお礼を伝え、道の駅を目指す事とした。
すると、お店の中でいきなりテンポが早めなピアノの曲が聞こえて来たではないか。
見てみると、店主が弾いていた。
自分の勝手なイメージではあるが、サーフィンか何かをしていそうな店主さんが、ピアノをかなり上手に弾いており、そのギャップがとても格好良いと感じた。
よくよく聞いてみると、楽譜を読めないので独学で学んだとの事で、二度驚いた。
そうしてお話しを聞いていると、なんとテイクアウト用のコーヒーをくれた、、お心遣いが本当に有難い、、
そうしてコーヒーをいただきながら、店主一家がこの地に来た経緯や、今どのような取り組みをしているのか等を聞かせていただいた。
このまま何もしなければ、ここ秋吉台も廃れて行くだけとの事で、活性化のためにピアノを活用しているとの事で、とても興味深かった。
ストリートピアノのように、屋外で演奏する。それも自然が広がっている場所にピアノを持って行き、演奏する。
とても面白い取り組みだと思うと同時に、是非この活性化の活動が実を結んで欲しいと強く思った。
そうしてややしばらくお話しを聞いた後で、店主と達人さんにお礼を言い、先へと進む事にした。

そうして先ほどのエレベーターで秋芳洞まで戻って来てから、洞窟の入り口まで戻る。
ホットドック屋さんでしばらく足を休める事ができたので、足裏が少し回復して歩けるようになった。


そうして再度、秋芳洞を満喫してから入り口まで戻って来た。

九州にて訪れた球泉洞は、通路が狭めで鍾乳石が触れるくらいの近さであり、多種多様な鍾乳石を細部までしっかりと見る事ができる洞窟であった。
一方、こちらの秋芳洞は幅と奥行きがとにかく凄く、探検気分の要素が満載の洞窟であった。
どちらも甲乙つけ難い魅力溢れる鍾乳洞である。
足が痛すぎて辛かったが、本当に来て良かったと心から思った。


入り口付近の景色。
改めて見ても、なんと素晴らしいのであろう。


そうして再びお土産屋さん通りを歩く。
こう言う活気ある通りを歩くのが大好きだ。

ごぼう麺が山口の名物の一つなのだと知った。
スープカレーに入っているごぼうの素揚げや、トッピングであるごぼうの唐揚げは大変美味である。
それと同じようにこのごぼう麺もきっと美味しいものなのであろう。

台湾のクイーンズヘッドを模したモニュメントがあった。
台湾の都市と何かしらの協定を結んでいるようである。
台湾、行きたい、、

そうして、足裏の痛みもなんとか酷くはならないように歩けそうなので、道の駅を目指して行く。

「道の駅みとう」までもう少しだ。

川の上を鯉のぼりが泳いでいた。道の駅に違いない。

なんとすぐそばにコインランドリーがあるではないか。とても便利な道の駅である。

と思ったら、なんとなんと隣にスーパーまであるではないか。
これは便利この上ない道の駅である。
ありがとうございます、テント泊の達人さん。
そしてこのスーパーであるが、規模は小さめではあるが色々と美味しそうな物が売られており、晩ご飯と明日の朝ごはんを購入。

そうして到着した道の駅みとう。

沢山の鯉のぼりをバックに、可愛らしいお地蔵さんがいた。
お地蔵さんと言う存在だけで、何か安心できる。

道の駅のすぐ裏を緩やかな川が流れており、鯉のぼりと合わせてのほほんとした雰囲気である。

そしてテント泊の達人さんが言うように、隣に公園があった。

お腹がペコペコであったので、こちらのテーブルと椅子で晩ご飯を食べる事とした。

お腹が空き過ぎていると、どうしてもカロリー豊富なジャンキーなものに手が伸びてしまう。
鶏ももの唐揚げに、おにぎり&唐揚げセットと言う揚げ物コンビである。
どれもとても美味しく、無我夢中で食べてしまった。
そして辺りが暗くなってきたので、テントを張って中で体を横にして休む事とした。
そうして休んでいると、足音が近づいて来るのに気づいた。
誰だろうかと思っていると、ライトがテントを照らす。
そして「警察だ!」と言う声が聞こえ、違和感を感じながらも(警察ならいきなりそうは言わないだろう)ちょっとドキッとしたが、この声は!と思いテントから顔を出すと、やはりテント泊の達人さんであった。
なんと様子を見に来てくれただけではなく、お弁当の差し入れまで持って来てくれた、、、
なんと言う優しさであろう。心遣いが本当に有難い。そうして二言三言お話しをした後で、達人さんは帰って行った。
テントは濡れており冷たいが、達人さんが差し入れをくれた優しさでしばらくの間、心がぽか〜っと温かかった。
達人さんの名刺はいただいたので(名前は出鱈目ではあるが[例: フンバルトヘーデルみたいな感じ]、住所は合っていると思う)、旅が終わった後に何かお礼をしたいと思った。
そうして温かい気持ちに包まれながら、長い1日を終え眠りに落ちてしまった。
